左:ビリヤニ 右:プラオ
ビリヤニとプラオは両方ともインドを代表するお米を使った料理ですが、
その違いは何なのでしょう。インド料理について詳しい方なら一度は考えたことが
ある疑問ではないでしょうか?
今回は私が思っているビリヤニとプラオの違いについてまとめてみました。
*プラオには、炒めたり、炊いたご飯に具を混ぜ込む作り方もありますが、ここではビリヤニのように炊き込んで作るタイプについてのみ記載します。
作り方
ビリヤニは、お肉、タマネギ、スパイスなどで作ったグレービー(カレー)の上に別の鍋で半分ぐらい炊いたお米をのせ、層にして作るのが基本的です。
それに対してプラオは、多めの水分にお肉、スパイスを入れて煮込んでだしをとり、そのだし汁(ヤックニー)をベースに作ったものに生のお米を入れて、日本の炊き込みご飯のように作ります。
スパイスの量
ビリヤニは多種類のスパイスを使うのに対して、プラオに使うスパイスの種類は少ないです。またパウダースパイスをあまり使わず、ホールスパイスを使う場合が多いです。
辛み
ビリヤニはレッドチリ、青唐辛子、コショウなどを使い、辛みを出しますが、プラオは基本的に辛みのあるスパイスは使いません。結婚式などのお祝いの席でビリヤニが食べられているという話はよく聞くと思いますが、実はパキスタンなどでは、辛くなく子供でも食べることが出来るという理由で、ビリヤニではなくプラオが出されることが多いそうです。
色
ビリヤニは層にして炊くことから、スパイスの色がついた部分とそうではない部分に分かれ、盛ったときにまばらな色合いになります。プラオは、ヤックニーに生のお米を入れて作るので、色は均一になり基本的に茶色のような色をしています。
まとめ
ここまで読んでいただき、インド料理に詳しい方は
「南インドのようにグレービーに生のお米を入れて作るビリヤニはどうなんだ?」
「バングラデシュには、単色のビリヤニがあるぞ」
など疑問に思う点はあると思います。
私もビリヤニとプラオの違いについて疑問に思い、インドやパキスタンで聞いて回ったことがありますが、明確な答えを持っている人に出会ったことがありません。
基本的に上記に当てはまるとは思っていますが、最終的には作り手がビリヤニと言ったらビリヤニだし、プラオと言ったらプラオなんだと考えています。
ただ確実に言えることは、生米から作るビリヤニはあるけれど、層にして作るプラオはない。着色料を使ってお米に色づけするビリヤニはあるけれど、その逆はないということです。
この記事はあくまでも私の考えですので、もし「ビリヤニとプラオの違い」について
知っていること、ご意見などがあれば教えていただければと幸です。
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